2020.10.19

ユーザーサポートの重要性とは?活用のポイントを紹介

ユーザーサポートとは、顧客からの製品やサービスについての疑問や不満を解決する業務です。収益に直結しないコスト部門であるというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、ユーザーサポートを充実させ顧客からの信頼を獲得することで、購入した製品やサービスを定着させることは、非常に重要な業務です。すでに取引のある顧客の顧客満足度を向上させ、それまで以上に高単価な商品の購入(アップセル)や、関連商品などの購入(クロスセル)につながるほか、解約防止などにも結び付きます。

そこでこの記事では、ユーザーサポートの重要性と活用のポイントについて解説します。

ユーザーサポートの重要性

日本では、人口減少により、多くの市場が拡大し続けることが難しい状況下、顧客との1度の取引で得られる利益だけではなく、生涯にわたって関係を構築し利益を得る「ライフタイムバリュー(顧客生涯価値)」が重視されています。

同じ収益を上げるために、新規の顧客獲得にかかるコストは既存の顧客にかかるコストの5倍という「1:5の法則」や、顧客離れを5%改善すれば、利益が最低でも25%改善されるという「5:25の法則」も有名です。新規顧客を獲得することも大切ですが、ユーザーサポートを充実させるなど既存顧客の定着に努めることは、より効率的で非常に重要なのです。

さらに、ユーザーサポートにおいては、既存顧客とのコミュニケーションのなかで、顧客の声を直接聞くことができます。製品やサービスに関する不満・改善の要望などを、開発部門や営業部門を含めた全社での共有によって、より良い製品・サービスに育てていくこともユーザーサポートの重要な役割です。

このような点から、ユーザーサポートを重視する企業が非常に増えています。

サポートチャネルの多様化と履歴の一元管理

まずは、ユーザーサポートを行うチャネルと、チャネル間の連携、履歴の管理について考えます。

サポートチャネルの多様化

ユーザーサポートを行うためのチャネルは、従来は、電話、FAXなどが主流でした。近年ではユーザーのニーズにあわせ、メールやWEBフォーム、SMSに加え、FacebookやTwitter、LINE@など各種SNSで対応することも一般的になっています。また、チャットボットなどを活用した自動での対応も進むなど、多様化しています。

サポートチャネルは、いずれか1つだけということはなく、顧客が選択できるよう、複数の手段を準備している会社が一般的でしょう。サポートチャネルの組み合わせは様々ですが、業種、業態、サポート体制、顧客属性などによってベストミックスを見極めることが大切です。

有人でのサポート対応は、コストと時間がかかります。そこで、できる限りは自動化対応など顧客自身での解決を促しつつ、有効な局面で有人サポート対応と連携することが望ましいでしょう。

履歴の一元管理

多様なサポートチャネルを有しながらも、すべてのチャネルの履歴を一元管理することが重要です。チャネルごとにシステムを切り替えなければ履歴が見られないなど、過去のやり取りがスムーズに引き継がれなければ顧客が不満を募らせる原因になります。

同一顧客に対するサポート履歴を集約するほか、他顧客の同類の事例が簡単に検索できる仕様にするなど、過去の情報を整理して管理するようにしましょう。

また、ユーザーサポートの情報と営業に関する情報が別々に管理されている場合も多いですが、これでは情報が分散し、顧客一人ひとりを包括的に把握できません。営業情報も含め、一元管理を行う必要があります。

しかし、このような管理ツールをすべて内製化することは困難といえます。専門的に行っている企業がたくさんあるので、外部の管理ツールの活用、さらには業務そのもののアウトソースについても検討すべきでしょう。分析や改善提案まで含めてトータルで行っている企業もあります。

サポートの自動化とデータの活用

様々なサポートチャネルがありますが、ここでは有人サポート以外のチャネルについて考えます。

迅速で正確なサポートの自動化

顧客がユーザーサポートに求めるのは、「迅速さ」と「正確さ」です。有人サポート対応も迅速で正確な対応は顧客満足度向上に結びつきますが、単純な問い合わせを可能な限り「自動化」し、顧客自身が解決できるよう「セルフ化」できれば、サポートコストを抑制でき、会社にとっても有益といえるでしょう。

顧客も、電話で待たされたり、メールを作成したりしてサポートを受けるより、可能ならば自分で迅速に解決することを望むものです。有人サポートとは異なり、24時間365日対応できることも、顧客満足度の向上につながるでしょう。

また、有人サポート対応でみられるようなサービスレベルのムラが無いのも、自動化・セルフ化対応の特徴です。

Web上に、パソコンやスマホから利用できる充実したQ&Aや、顧客同士でノウハウを共有できるユーザーコミュニティなど、解決策を探せるリソースを提供することで、顧客の自分自身による解決を促すことができます。

チャットボットを設置し、Q&Aと連携すれば、顧客はQ&Aを自身で探すよりも早く回答にたどり着けるでしょう。AIを搭載しているチャットボットであれば、機械学習に基づいたより自然で適切な回答ができるようになります。回答するアバターに会社のキャラクターを設定するなどすると、親しみを持ってもらえます。

また、長時間Q&Aのページを見ている顧客に対し、「ご不明な点はありませんか?」とチャットボットに誘導したり、チャットボットで解決できない場合は有人チャットや電話対応に誘導したり、有人サポート対応を含め複数のチャネルを連携させるとよいでしょう。

その際には、Q&Aの閲覧情報やチャットボットの履歴が次のチャネルにしっかりと引き継がれていると、顧客がストレスを感じることなくチャネル間で連携できます。

サポート履歴の活用

ユーザーサポートは可能な限り自動化・セルフ化を目指しますが、サポート履歴で得られた顧客情報や知見は、営業に関するデータと併せて社内で共有し、効率的に活用する必要があります。しっかりと集約・分析することで、顧客の行動の予兆をつかみ、顧客へのアプローチの適切なタイミングをつかめます。

たとえば、「サービスの利用がスムーズになり安定した顧客は、アップセルやクロスセルにつながる可能性があるため、営業部門からセールスを行う」や、「解約に関するQ&Aを閲覧した顧客は解約行動につながる可能性が高いため、事前に条件変更や代替手段などの提案を行い解約防止に努める」、などがあげられます。

このように、顧客の行動の予兆を適切に管理し、有人対応も含めた社内の各部門に自動でアラームが上がってくる仕組みができれば様々なアプローチに活用できます。

まとめ

ユーザーサポートは非常に重要です。既存顧客を大切にすることが、顧客満足度の向上につながり、アップセル・クロスセルや解約防止に結びつきます。

ユーザーサポートのチャネルは多様化してきていますが、特に最近は、自動化・セルフ化が進んでいます。各チャネルをうまく組み合わせて、顧客にとってストレスが無く、会社にとってコストをかけずに対応できることが望ましいでしょう。ただし、有効な局面では有人対応も含め全社で情報共有・連携を図る必要があります。

そのためには、すべてのチャネルからの情報や知見を一元管理し、分析しましょう。必要に応じて、外部の管理ツールの活用や、業務そのもののアウトソースを検討してもよいでしょう。

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